2019.07.29
こんにちは。
バンコクの日本人経営ヨガスタジオ「SANSEED」代表の香川です。
先日、代々木にあるUnder the Light Yoga Schoolさんで開催された、全米ヨガアライアンスのセミナーに参加してきました。
セミナーから少し時期が空いてしまいましたが、その内容を簡単にまとめていきます。
ヨガをこれから始める方、これからインストラクターになりたいと考えている方も、最も知名度の高い「全米ヨガアライアンス協会」の運営方針を知っておくことはとても有益ではないでしょうか。
全米アライアンスは、90年代にアメリカで二つの異なるヨガ団体を合併する形で設立された、世界で最も知名度の高いヨガ協会です。クオリティの高いインストラクターを養成するために、カリキュラム基準を定め、その知識や技術の向上を常に促進するヨガ協会です。
現在、ヨガインストラクターにおいて世界共通の資格がないため、この全米ヨガアライアンスの資格がひとつその基準と一般に認識されています。
全米ヨガアライアンス認定のインストラクターになるためには、同協会の定める基準に基づいたヨガ・ティーチャー・トレーニングを、認定校であるヨガスクール(RYS=Registered Yoga School)で受講する必要があります。受講後には、全米ヨガライアンス認定インストラクター(RYT=Registered Yoga Teacher)として認定書が発行され、同協会に登録される流れとなります。
まずここですよね。
セミナーの目的ですが、今回、下記のように謳われてのセミナーでした。
ヨガアライアンスが日本にやってきます! スタンダードのバイスプレジデントであるDr.Christa Kuberryと会員リレーションのディレクターであるDani Hayesが日本でいくつかのイベントを主催 します - そして訪問中に皆様と会うのを楽しみにしています。国際的な会員組織として、私たち はどのようにして日本の会員にもっと役立つことができるかについて皆様からの貴重なご意見を 求めています。そして、ヨガアライアンスがどのようにして透明で説明責任を持ち、日本の文化 や伝統を含む資格認定プロセスを促進できるかについて皆様からお話を聞く機会を楽しみにして います。また、日本のヨガ教師やヨガの学校や個人のプロの努力をサポートする内容、ヨガの教 育、リーダーシップの思考を育成する方法も模索しています。私たちは先週新しいRYS標準を打ち出したので、皆様はその変更が会員にどのように影響するかについて質問をするかもしれませ ん。 ChristaとDaniは最新情報を理解し、皆様の質問に答えるためのサポートを提供します。 ChristaとDaniには、コミュニケーションを支援する通訳もいます。 出所: Yoga Alliance
そして、参加者(インストラクターやスタジオオーナー)の皆さんの一番の関心事は
全米ヨガアライアンス協会が「RYTの養成プログラムが2022年からの制度変更(予定)」を打ち出したその内容にあります。
何が変わって、それがいつから変更になるのか。
養成コースの内容の変更やスタジオの体制の変更などが必要な場合もありそうですよね。
RYTの養成コースを受講済みの方、これから受講予定の方にも、場合によっては申し込みの時期によって内容が変わる可能性もあるようです。
ただ、結論から言うと、SANSEEDでは、新制度の変更も視野にいれてカリキュラムを作る予定ですのでご安心いただければと思います。SANSEEDの養成コースの受講生の皆さまにおいては、制度変更に伴うご負担は一切生じないと考えております。もちろん、申し込み時期に関わらず、変わらず質の高いプログラムを「安定」「継続」してご提供させていただきます。
セミナーの内容について、養成コースの受講生目線でまとめます。
(スタジオ側での変更内容もありますがこちらは省略させていただきます。あくまで皆さまに影響のでる内容にとどめさせていただきます。)
→セミナーでは、2022年2月(実はこの期限は未だ確定ではないそうです)までにリードトレーナー(メインの講師)に要求する資格水準をE-RYT200からE-RYT500へ引き上げるとのことでした。
これは当然の変更だと思います。
旧制度のRYT200養成コースでは、RYT200を取得してから少し講師の経験をしただけで講師になることができました。元々このこと自体が若干甘かったように感じますね。
これにより、受講生の皆さまと対面する講師陣は、今一度スキルをチェックされふるいにかけられることになります。受講生の皆さまにとっては、質の高い講師に学ぶ機会が増えますので、とても良い変更といえるのではないでしょうか。
→セミナーでは、RYT200 の200時間の受講時間については、25年前のインドではインストラクターの研修が大よそ200時間程度だった事に由来するとのことでした。以降RYT200のカリキュラムの変更がなさすぎたと認識しているとのことでした。
基本的に改善のためのカリキュラムの変更であることを確認しています。インストラクター養成カリキュラムの内容が充実することになりますので、受講生の皆さまにとって、とても良いニュースですよね。
→セミナーで、全米アライアンス協会は、養成コースの宿題時間が多すぎるスタジオがあり、実際に講師と生徒さんが面と向かう形のレッスンが少なすぎるケースがあることを問題視していました。
確かに、私の知る限り、宿題については時間数、内容ともに各スタジオで異なります。
宿題の時間が多く、受講生の皆さまに独学をお願いする時間が長くなるほど、養成コースの質は低くなってしまうでしょうし、やはり極端に宿題が多いことは問題といえるでしょう。
今後は、実際にスタジオで講師が受講生に教えていく時間が増えていくので、これもカリキュラムの改善にあたると思います。
その一方で、新しい制度ではカリキュラムの一部に「オンライン」で認められる項目も明示「倫理・歴史・哲学」と「解剖、生理、生体力学」(それぞれ30時間中の20時間を認めていく方針)しています。時代にあった柔軟な対応をしてくれているようです。
→セミナーでは、全米ヨガアライアンスはヨガをするすべての人々が平等にヨガを楽しむ環境を拡充したいという意思を強く感じました。
これが最も重要なことですね。
SANSEEDに限らず、養成コースを開講するスタジオとしては、全米アライアンス協会の知名度や公共度の向上は重要なファクターです。また、受講生の皆さまにおいても、せっかくヨガのインストラクターの資格を取得されても、登録協会の「良い意味での」権威性がなかったら、資格取得の意味がなさなくなってしまいますよね。
今回の記事を通じて、多少なりとも全米ヨガアライアンスの運営方針をイメージできたら幸いです。
現時点で2022年頃に予定されているRYT資格の制度変更についても、受講生の皆さまにとっては、ほぼ全てでポジティブな変更内容といえるでしょう。
また繰り返しになりますが、SANSEEDでは、新制度の変更も視野にいれて養成コースのカリキュラムを作成する予定です。SANSEEDの養成コースの受講生の皆さまに、制度変更に伴うデメリットは一切生じませんのでご安心ください。もちろん、申し込み時期に関わらず、質の高い養成カリキュラムを「安定」かつ「継続」してご提供させていただきます。